神戸エリア、阪急春日野道駅からすぐの 「Akatsuki Hair & Beauty」様の移転をお手伝いさせていただきました。
Akatsuki Hair Factoryとしてオープンから5年が経ち、メニューの幅を広げられるよう大きなテナントに移転を決意されました。現状の店舗から1分ほどの近さで、商店街の中に入ってすぐの好立地です。元はブティックのテナントを美容室に改装します。
解体&塗装
移転先のテナントは天井が低いため、天井を解体しスケルトン天井にしました。壁のボードをはがすと、団子状のコンクリートで支えられており、壁には凹凸が。壁面の凸凹ははそのまま、塗装を施すことで、陰影の付いた温かみのある壁面に生まれ変わりました。
待合いスペース
エントランスの大きな開口はそのままに、扉の取っ手を変更したり、ロゴや装飾を加えました。
受付カウンターやロッカー、待合いのチェアーは既存のものを再利用。
施術スペース
テナントは縦に長く、奥にはキッチンスペース1室と個室2室があります。
天井はスケルトン状態にしてから塗装を施し、奥行きを生かした空間に仕上げました。
セット面の配置を1列にし、反対の壁面に什器やイスを置かないことで、充分な作業スペースを確保。
1列となるため、セット面同士の間隔には細心の注意を払います。
左右それぞれの壁面にスポット照明を当てることで、空間の広がりとリズムが生まれます。
随所に既存店舗から部材を再利用。こちらのセット面のカウンターも活用できました。
壁面のコンクリート跡
壁面材を浮かせるために施工されていた、団子状のコンクリートの跡ですが、塗装しそのまま壁面の意匠として残されました。
全体的に均等に近いピッチで施工されていたので、照明が当たった影の陰影が手塗りならではの温かみを与えました。
準備スペース
準備スペースの壁は低くし、空間を狭く感じさせない作りに。バックヤードが広いので、資材はそちらに保管。必要最低限な量だけを店舗スペースに置くようにしました。
シャンプーブース
元は住居スペースの玄関だったところを増床しシャンプーブースに。
2方向の進入経路を確保しながら、空間はしっかりと分けた。
照明は設置せず、灯りは、床に置いた照明と施術スペースからもれる光のみ。落ち着いた状態でシャンプーの施術を受けられるように配慮しました。
配光のためのガラスには、アンティークガラスを採用。
外観・ファサード
外観は大人っぽい仕上がりになるよう派手な色味は使わず、店内の様子のわかる仕様に。
商店街の中という立地からも、「美容室」としての認知は早く、新規客への訴求も充分期待できますね。
」
既存の扉の穴などはうまく見えないように「PULL/PUSH」を接着。
あとがき
将来的にシャンプーを新しく導入できるよう、奥の個室まで給水と排水はつなげてあります。今後、様々なメニューの導入に使えるので、メニュー拡張性の高いお店となりました。新築以外のテナントでは、様々なことが起きます。
それぞれの事象に対し、いろんな対応方を持っておくことが大切ですが、当社では現場の管理も行いますので、現場の知識が図面を描く際にも活用できます。当社ではオフィスワークだけという選択も出来ますが、実際に現場を見て職人さんたちと知恵を絞りだす「現場ワーク」との良いバランスを提供できると考えています。